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2006.04.20 (Thu)

ピアノレビュー:BECHSTEIN

ベヒシュタインを初めて触ったのはピアノ探しを初めてそう間もない頃でした。しかも1970年代と1920年代のアップライトの12型で、現行モデルに接したのはもう少し先でした。この古いベヒシュタインは柔らかい木の音色のする、いい意味で少し枯れている何とも言えないぬくもりのある響きがしました。
ベヒシュタインはスタインウェイ、ベーゼンドルファーとともに3大メーカーのひとつと言われます。1853年創業のベヒシュタイン社はリストやハンス・フォン・ビューロー、ドビュッシーといった多くの音楽家に愛好されたピアノを製作したことでも有名です。

ベヒシュタインのピアノの特徴はこの柔らかい音に全て表れていると思います。スタインウェイとは対照的に、鉄骨を響かさずにハンマーが弦を叩いた時の余計な振動を抑えて、純粋に響板を鳴らそうとすることに重点が置かれてあります。さらに全弦にわたってアグラフが採用されています。アグラフというのは、弦の一端を固定し弦の高さ・間隔・有効弦長を正しく均一に保ち、ハンマーがより正確に弦を叩くことで音色、音量の揃った音が得られるものです。また、響板には響きの乱反射を防ぐ除響板を採用したりと、理想とする音への追求の姿勢が随所に見られます。こうした工夫がベヒシュタインのサウンドを作っています。

しかし、最近は音量の大きい力強くクリアな音色が好まれる傾向があり、ベヒシュタインも数年前からスタインウェイの方向性に転換してきています(こういったメーカーが方向転換する、というのは信念を変えるともいうことですから、よほどの覚悟だったんでしょう)。最近発売されているアカデミーというシリーズはエントリーモデルで方向転換後のベヒシュタインの音色のようです。私見ではありますが、弾いてみて鳴りはするものの音の立ち上がりがしっかりせず、声部が多くなるとごちゃごちゃしてしまう印象がありました。ミレニアムというモデルはそうした難点はなく、ベヒシュタインらしさを持った楽器であるとは思ったものの、あまり印象に残りませんでした。
しかし、クラシック118を弾いてみて、何て響きの豊かな楽器なんだろう、と感じました。これぞベヒシュタイントーンという響き。ミレニアムとの差はかなりあったように思います。
現時点でも、私の触ったアップライトの中では3本の指に入る、とても魅力的な楽器でした。
また、ベヒシュタイングループとして、ツィンマーマンやホフマンといったブランドもあり、私はツィンマーマンを触ったことがあるので、これについてはまたの機会に書き留めたいと思います。

最近話題になったのは、韓国のサミック社と資本提携を結んだことですがこれにはいろいろ論議があるようです。
そのほか、ユーロ高が進むため、この2,3年で1割以上の値上げが続いています。ベヒシュタインには逆風のある状態ですが、いつまでも良い楽器を作ってくれれば、と思います。
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テーマ : ピアノ ジャンル : 音楽

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