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2007.01.21 (Sun)

ピアノレビュー:GROTRIAN-STEINWEG

久しぶりのピアノレビューとなります。今回はGROTRIAN-STEINWEGです。
このピアノは私のピアノのメーカーなのでいつもより力が入ってしまいます(笑)。つまり、長くなる(爆)。今回は私のピアノの画像も使ってのご紹介です。

GROTRIAN-STEINWEG
GROTRIAN-STEINWEG:正面から


グロトリアン社の創業者であるフリードリッヒ・グロトリアンは、モスクワでピアノの製造・販売に成功し、その後ドイツに戻り、1835年に町で小さなピアノ製造工場を立ち上げたばかりの若いピアノ技術者テオドール・スタインヴィッヒとともにGROTRIAN-STEINWEGというピアノを製作しました。このスタインヴィッヒが後にアメリカにわたりSTEINWEGを英語風にしたSTEINWAYを立ち上げることになります。
グロトリアンはその後も代々グロトリアン一族が受け継いできています。
グロトリアンのピアノは当初から高い評価を受け、ヨーロッパの国々の宮廷御用達とされ、著名なピアニストや音楽家が愛用しています。有名なところではクララ・シューマン(シューマンの妻ですね)、ヒンデミット、ケンプ、ギーゼキングなどです。

王室御用達のマーク



グロトリアンのピアノには独自の工夫が随所に見られます。これによってグロトリアンのピアノの音は「シンギングトーン」といわれています。とにかく音色にたいするこだわりはすごいものがあります。
 まず「シンギングボード」と呼ばれる響板には、アルプス山脈のある一定の標高の北斜面に生育するスプルースを、含水率が最も低い冬に伐採し、長期に亘って自然乾燥させたものが用いられます。さらに、この原木から加工された木材から、高い弾力性等の音響特性において優れた材料だけが選び抜かれ、バランスよく組み合わせることによって、いわゆる「ホモジュナス(均一性の高い)・サウンドボード」が造られる、というのです。非常に贅沢な響板です。

グロトリアン:素晴らしい響板、アイアン、レンナーアクション


 そして最も大きな特徴であるアップライトのX型背面構造です(これは納入の時に写真を撮り忘れた…)。
20層以上のブナ材を高温高圧の状態で成型し、鉄並みの強度を持った背面構造に仕上げます。これは、鉄のアイアン・フレームを補強し、ピアノ全体の強度を保つ役割、そして調整によって得られた良質な状態をできる限り長く維持する役割を果たしています。
また、鉄骨の製造技術も優れています。響板と鉄骨をネジ止めする本数も他社の4分の1ほど。低音部から高音部に至るまでの音色の均一性を大切にする為、響板に無駄な穴を開けない為だそうです。
また、スタインウェイは弦の張力が低く設計されたピアノ(実はベヒシュタインのほうが張力が高い!)であるのに対し、グロトリアンは高張力で設計されています。高張力であればあるほど、設計、製造技術が難しく、ピアノに対する負担が大きくなります。これを鉄骨の製造技術などの見事な製造技術でクリアし、高張力であっても100年は十分に演奏できるといいます。

素晴らしいアイアンフレーム


更に驚くのは、高音部の鍵盤を弾くと、弦以外のハンマーが叩くコツコツという音があります。この音を揃える、という作業も手作業でやっています。ハンマー根元の木の棒(ハンマーシャンク)を机の上でコンコン叩きながら音程を一定にするために削るのです。こうして余計な雑音を揃える事で雑音が気にならずに楽器の響きを聴くことができる、というのです。こんなことはスタインウェイでもやっていません。

グロトリアンの楽器は素晴らしいことは間違いないのですがどうしても価格が高いというネックがあります。これはアップライトのX型背面構造が非常に高価であることやコストがかかる部分が多いためです。グロトリアンも一時経営が危ぶまれましたので、この打開策としてX型背面構造を用いず、コストを抑えた廉価モデルとして「フリードリッヒ・グロトリアン」を発売して好評を得ているようです。このモデルは響板は他のモデルと同じものを採用しているようです。

さてさて、長くなりましたが実際弾いてどうか、です。
私が弾いたことがあるのは自分の楽器を含めてアップライトが7,8台とグランドが1台です。共通する特徴は、その音色がどちらかといえば硬質な音でありながら冷たくなく、アタックがコーンと響いた後から豊かな倍音を含んだ響きが広がり、非常に甘い響き広がる、ということだと思います。低音も非常によく鳴り倍音を含んだ圧倒的な響きで、高音も響きがちゃんとあってキラキラするけど甘い香りがする、という感じです(文字で書くのに、ボキャブラ不足も手伝って難しい…)。
楽器がよく鳴っているので、弾いていて気持ちいいですね。
アップライトでは120センチくらいの高さのものが非常にバランスがよく、これには参りました(笑)。個人的には、バランスのよさでベヒシュタインのクラシックとタイプは違うものの、いい勝負だな、と感じました。
上記の「フリードリッヒ・グロトリアン」は、他のモデルよりもやはり魅力は劣ります。他のモデルより倍音の響きが足りない、特徴的なあの甘い音というのが感じにくいと思いました。でも実用的なピアノとしてはベヒシュタインのアカデミーやツィンマーマン、シンメルなどと肩を並べるモデルのような気がします。

最後にグロトリアンの代理店である丸一ピアノ・ハープ社さんをご紹介します。会社は大阪にあります。社長の山田さんがドイツに渡りグロトリアンの素晴らしいピアノを日本でも紹介したいという想いから代理店をされています。
また、ドイツのグロトリアン社のページもご紹介します。
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